そろそろ春なのです。

本人的には決して使うことのないモチーフ「桜」「ピンク」を選んでみました。RSSリーダーから読む人にはよくわからない話なのですが、PCから見るとかなり目がやられますね。きんきんくるというか。


やっぱり春は重くて、今この歳になってみて振り返ると「色々重かったなぁ」等と言えるようにはなってきたのですが、あと十数年過ぎるまではまだ重いのかもしれません。

これが重かった、という具体的なものではなくて四季にまつわるひとつひとつの印象自体がわりと全般的に灰色がかっていた、そんな気分です。

冬は、つとめて。雪の降りたるはいふべきにもあらず。霜のいと白きも、またさらでも、いと寒きに、火など急ぎ熾して、炭もて渡るも、いとつきづきし。昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりて、わろし。

冬は、つとめて、の「つとめて」とは早朝だそうです。明るい朝身の引き締まる甘い空気は鼻から吸うよりよりも直接口から取り入れたい気持ちになります。喉にはあまりよいとは言わないようですが、この甘い空気を求めて冬の朝に外を歩くのは、清少納言の頃と何も変わらない気が、とてもします。

午後や夜に歩くのではなく、夜明け前からRunKeeperを起動させるような生活リズムを作ってみたいという淡いビジョンを持っていて、あっという間に春になってしまったとしても「春はあけぼの」。「山ぎわ」は見えなくても「ビルぎわ」が白くなる様を眺めつつ歩くのがきっと幸せのひとつになるのだろうと思ったりするのでした。